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売るか残すか

遺品のゴルフ会員権——証書を確保し、ゴルフ場に確認してから、引き継ぐか手放すかを決める

最終更新 2026年9月8日
この記事の根拠

2026年9月8日、国税庁タックスアンサー No.4647「ゴルフ会員権の評価」(財産評価基本通達211)と No.3158「ゴルフ会員権の譲渡による所得」、裁判所「相続・遺産分割」の記載と本文を照合。会員権の形態ごとの名義書換・退会・譲渡の可否はゴルフ場の規約で決まるため、当サイトでは個別の条件を記載していません。

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戸棚や金庫から、ゴルフ場の名前が入った証書や株券、会員証、年会費の振込用紙が出てくることがあります。ゴルフ会員権は「使わないから捨てる」ことも「売れそうだから売る」ことも、その場では決められない遺品です。会員権は品物ではなく権利で、何ができるかはゴルフ場ごとの規約で決まっているからです。先に決めるのは売るかどうかではなく、何が出てきたかを確保し、ゴルフ場に何ができるかを確認することです。

1. 出てきた紙を、捨てずに一か所に集める

ゴルフ会員権に関わる物は、次のような紙で見つかります。

  • 預託金証書、または預託金の預り証
  • ゴルフ場を運営する会社の株券、または株式の預り証
  • 会員証、ネームプレート、バッグタグ
  • 年会費の請求書や振込の控え、ゴルフ場からの郵便物
  • 会員権を買ったときの契約書、会員権業者の書類

見つけた物は、他の書類と一緒に一か所に集め、写真を撮っておきます。年会費の請求書は、ゴルフ場の連絡先とゴルフ場側の会員番号が分かる最短の手がかりです。会員証やバッグタグは、証書が見当たらないときにゴルフ場へ問い合わせる糸口になります。

「株券」が出てきても、それが上場企業の株式なのか、ゴルフ場の会員資格として持つ株式なのかは、券面と一緒にある書類を見ないと区別できません。分からないうちは、どちらも捨てないでください。

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2. 会員権には3つの形態がある

ゴルフ会員権は、大きく3つの形態に分かれます。形態によって、相続で引き継げるか、退会してお金が戻るか、第三者に売れるかが違います。

  • 預託金制。入会時にゴルフ場へ預託金を預け、その返還請求権と施設の利用権を持つ形。会員権の多くはこの形態です
  • 株主会員制。ゴルフ場を運営する会社の株式を持つことが会員の条件になっている形。株券が出てくるのはこの形態です
  • 社団法人制。ゴルフ場を運営する法人の社員(構成員)になる形。譲渡や相続ができないとする規約が多い形態です

どの形態でも、名義書換ができるか、相続による名義書換の手数料はいくらか、退会したときに預託金は返還されるか、いつ返還されるかは、ゴルフ場の規約と会則で決まっています。会員権業者に聞く前に、ゴルフ場の事務局に「会員が亡くなった。相続人として手続きを確認したい」と連絡するのが最初の一歩です。

3. 売る前に、誰の物かを確定する

会員権も相続財産です。裁判所は、相続では財産だけでなく債務も対象になり、相続放棄などは家庭裁判所で行う手続だと案内しています。相続人の確認が終わるまで、名義書換の申請や売却の申込みは保留にします。

相続税の申告が要る場合、ゴルフ会員権は財産として評価の対象になります。国税庁のタックスアンサーは、取引相場のある会員権は課税時期の通常の取引価格の70%で評価し、取引相場のない会員権は株式か預託金かの形態に応じて評価すると説明しています。株式の所有を必要とせず、譲渡できず、返還される預託金もなく、施設を利用してプレーができるだけの会員権は、評価しない扱いです。当サイトは税務の助言はしていません。申告が要るかどうかを含めて、税務署か税理士に確認してください。

4. 出口は4つ——名義書換、退会、売却、放置

相続人が決まり、ゴルフ場の規約を確認したら、出口は4つに分かれます。

  1. 名義書換をして引き継ぐ。家族にゴルフをする人がいて、ゴルフ場が相続による名義書換を認めている場合。名義書換料と、入会審査が要るゴルフ場があります
  2. 退会して預託金の返還を求める。預託金制で、預託金の据置期間が過ぎている場合。返還の時期や金額はゴルフ場の経営状況によって変わることがあり、規約どおりに戻らない例もあります
  3. 第三者に売却する。ゴルフ場が譲渡を認めている場合。売買はゴルフ会員権を扱う業者を通すのが一般的で、買い手側の名義書換が済むまで手続きは終わりません
  4. そのまま持つ。何もしないという選択ですが、多くのゴルフ場では会員の死亡を届け出るまで、または名義書換か退会が済むまで年会費の請求が続きます。放置は無料ではありません

どの出口でも、最初にゴルフ場へ死亡の届出をし、年会費の扱いを確認しておくと、判断を先送りにしている間の費用が明らかになります。

5. 売却するときの税

ゴルフ会員権を売って利益が出た場合は、譲渡所得として給与などの他の所得と合わせて課税されます(総合課税)。損失が出た場合、ゴルフ会員権の譲渡による損失は、原則として給与所得など他の所得と損益通算できません。国税庁のタックスアンサーにこの説明があります。相続した会員権を売るかどうかは、この点も含めて税務署か税理士に確認してください。当サイトは税務の助言はしていません。

6. 会員権業者に相談するときの確認

売却を選んだ場合、会員権業者に相談することになります。相談の前に、次を手元にそろえてください。

  • ゴルフ場の名前と、会員権の形態(預託金制か株主会員制か)
  • 名義書換ができることを、ゴルフ場に確認済みであること
  • 相続人が確定していて、誰が売主になるか決まっていること
  • 証書・株券・会員証の現物と、預託金の額面

業者ごとに得意とする地域やゴルフ場が違います。故人の会員権があるゴルフ場を扱っているかを、最初に聞いてください。手数料の額や支払いの時期は業者ごとに違うので、書面で受け取ります。当サイトはいずれの業者も利用していないため、手数料や査定額の比較はしていません。

当サイトの判断

ゴルフ会員権について当サイトが勧める順番は「証書と請求書を確保する、ゴルフ場に死亡を届け出て規約を確認する、相続人を確定する、名義書換・退会・売却のどれかを選ぶ」です。「いくらで売れるか」は最後に来る話で、その前にゴルフ場が何を認めているかで選べる出口が決まります。年会費の請求が続く以上、放置は判断の先送りではなく費用の発生です。会員権の相場や時価は、当サイトでは扱いません。

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ゴルフ会員権の売買を扱う事業者です。東京・大阪・名古屋に拠点があり、相続した会員権の売却相談を受け付けています。

向いている場合
  • 故人の会員権が首都圏・関西・中部のゴルフ場のもので、近い拠点に相談したい
  • 名義書換の手続きも含めて、売却までの流れを聞きたい
向かない場合
  • 相続人の間で、誰が引き継ぐかまだ決まっていない
  • ゴルフ場が譲渡を認めていない、または預託金の返還で足りる(先に規約とゴルフ場へ確認してください)
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